人件費率35%、税理士から連絡…どうしますか?

Sotogofunコラム

人件費率35%、税理士から連絡…どうしますか?

飲食店経営者・店長向け実務コラム

「今月も人が多すぎて、給与が経営を圧迫している」

と税理士から報告を受けたのに、何もしないまま繁忙期を迎えようとしていませんか?

4月・5月で人件費率が35%以上だった店舗は少なくありません。

特に大型連休と土日の営業体制で、「念のため多めに配置しておこう」という判断が積み重なった結果です。

しかし、その体制のまま9月を迎えると、客単価は上がっても利益は増えない。

そんな悪循環に陥ります。

今この時期が、体制見直しのチャンスです。

「最小人数で回す」と「スタッフを大切にする」は両立できる

ここで多くの経営者が陥る落とし穴があります。

人件費を削減しようとすると、スタッフの給与をカットしたり、シフトを減らしたりすることを考えてしまう。

その結果、スタッフのモチベーションが下がり、離職が増えます。

本来、やるべきことは違います。

現在の2/3の人数で営業できるオペレーションに変えることです。

例えば、ホール業務とキッチンの動きを見直し、無駄な待機時間を削る。

モバイルオーダーの導入で、注文対応の負担を減らし、おすすめの接客トークや関係構築の時間を創る。

営業時間の短縮や曜日ごとのメニュー限定で、調理の複雑さを下げる。

こうした工夫を通じて、「同じクオリティを少ない人数で実現する」「同じ人数でクオリティをUPさせる」という目標を目指すのです。

重要なのは、この変更をスタッフと一緒に考えることです。

上から「人数を減らすから」と通告するのではなく、「もっと効率的に働ける方法を一緒に探ろう」という姿勢で、現場の声を傾聴する。

スタッフが納得できれば、むしろ新しいオペレーションに主体的に取り組むようになります。

時給を上げながら、人件費率を下げる戦略

「人件費を削減する」と聞くと、給与を下げることだと思う経営者がいます。

しかし、逆の発想も有効です。

時給を上げながら、営業体制を整理することで、長期的には人件費率を改善できます。

時給が上がれば、スタッフの定着率が向上します。

離職が減れば、採用・教育のコストが削減でき、現場の経験値が蓄積され、少ない人数でも高いクオリティを保つことができるようになります。

実際、優秀なスタッフが長く働き続ける環境では、オペレーションがスムーズになり、顧客満足度も上がります。

その結果、客単価や回転率が改善し、売上が増える。

売上が増えれば、時給アップ分の投資を回収できるという好循環が生まれます。

シルバーウィークの繁忙期は、この戦略の効果を最も実感できる時期です。

2ヶ月前からの準備スケジュール

今からできることをまとめます。

8月中旬:現在のシフト表を分析し、特に夜間と土日の人数を可視化する。
「本当にこの人数が必要か」をスタッフと一緒に検討する会議を開く。

8月下旬:新しいオペレーション案を試験的に導入する。
改善点を洗い出す。

9月上旬:シルバーウィークに向けた最終調整。
スタッフへの研修を実施する。

9月中旬以降:繁忙期での実運用を通じて、さらに改善を重ねていく。

明日できる一手

まずは、現在のシフト表と売上データを照らし合わせてください。

「この時間帯、この人数は本当に必要か」という質問を、自分自身に投げかけることから始めましょう。

その上で、ホール責任者やキッチンの主任と、30分でいいので「シルバーウィークに向けて、もっと効率的に働く方法を考えたい」という相談の場を設ける。

スタッフの声を聞き、一緒に改善案を作る。

その過程こそが、スタッフのモチベーションを高め、繁忙期を乗り切る力になります。

人件費率35%、税理士から連絡…どうしますか?

本文の著作権は当社に帰属しており、複製、転載、転用は厳しく禁じています。
本文の一部または全部を他のウェブサイトや印刷物、電子媒体などへ複製、転載、転用することはできません。
複製、転載、転用した場合、法的措置を取る可能性があります。

PAGE TOP
ログイン 会員お申込みはこちら
会員お申込みはこちら