メニュー構成って、お店の魅力を最大限に引き出す、とっても大切な要素ですよね。
お客様が「また来たい!」と思ってくださるかどうかは、メニューにかかっていると言っても過言ではありません。
今回は、お客様に「このお店に来てよかった!」と心から感じていただけるような、メニュー構成の秘訣を一緒に探っていきましょう。
メニュー構成の基本
メニュー数と満足度の関係
お客様が一回の食事で楽しめる数には限りがあります。
だからといって、メニューをただ増やせばいいというわけではないんです。
実は、お店の業態やコンセプトによっても異なりますが、20~40種類程度のメニューがあれば、お客様は十分に満足できることが多いです。
では、なぜ「メニューが少ない」と感じてしまうのでしょうか?
それは、メニューの提示方法に工夫の余地があるからなんです。
特に、お客様が
「注文したいものがすぐに見つからない」
「どんな料理か想像しにくい」
と感じてしまうと、メニュー数が少なく感じてしまうことがあります。
メニューブックの工夫
メニュー数を少なく見せないためには、メニューブックのデザインを工夫することが大切です。
カテゴリー分けは注文しやすさが命
メニューをカテゴリーごとに分類するのは基本ですが、お客様がどんな料理を求めているのか、どんな時に来店するのかを考えてカテゴリー分けをすることが重要です。
例えば、
「あっさりしたものが食べたい」
「にんにくたっぷりの料理でスタミナをつけたい」
「今日はちょっと贅沢したい」
など、お客様のニーズに合わせたカテゴリー分けをすると、お客様は「まさに私が求めていたものはこれだ!」と、メニューを選びやすくなります。
シズル感と全体像のバランス
シズル感MAXな写真:
各カテゴリーの中で特におすすめしたい商品には、シズル感たっぷりの写真を使用しましょう。
全体像がわかる写真
シズル感のある写真だけでなく、料理全体のボリュームや盛り付けがわかる写真も掲載することで、お客様は安心して注文できます。
メニュー説明は語りかけるように
食材や調理法などを丁寧に説明することで、お客様は安心感や期待感を抱きます。
まるで、お店の人が優しく語りかけているような、温かいメニュー説明を心がけましょう。
本日のおすすめはサプライズ
グランドメニューに加えて、本日のおすすめメニューを10品程度用意してみてください。
お客様にとって、それはちょっとしたサプライズ。「このメニュー見たことない!」と新しい発見との出会いは、リピートに繋がる可能性を広げてくれます。
メニューの絞り込み
メニューを絞り込むことは、お店の運営をスムーズにする上でも役立ちます。
- 食材管理は賢く: メニュー数を絞ることで、食材の在庫管理がしやすくなり、無駄を減らすことができます。
- 仕込みは効率的に: メニュー数を絞ることで、仕込み作業が効率化され、調理スタッフの負担を軽減できます。
- スタッフ教育改善: メニュー数を絞ることで、教育の量が削減されよりスタッフの個々の習熟度が上がりやすくなります。また、覚えることが少なくなり安心して働けるようにもなります。
- コンセプトを明確に: メニューを絞ることで、お店のコンセプトがより明確になり、お客様に「このお店ならでは」という価値を伝えることができます。
メニューは「名役者」
メニューは、お店の舞台で輝く名役者のようなもの。
- 集客の主役: お客様を惹きつける、看板メニューを本当の看板メニューとして認知させることができます。
- 利益の立役者: 原価率を調整し、しっかり利益を確保できるメニューも必要です。
- リピートの功労者: 何度も足を運びたくなる、魅力的なメニューも用意しましょう。
顧客満足度を高めるメニュー改善例
代替メニューという選択肢
予約限定メニューや数量限定メニューは、お客様の期待を高める一方で、「食べられなかった」という残念な気持ちにさせてしまうこともあります。そんな時のために、代替メニューを用意しておくと、お客様の満足度をキープできます。
(例)予約限定の「旬彩花かご膳」の代わりに、予約不要でも同じ魅力のある「こじま御膳」をメニューに入れておく。
トッピングは小さな幸せ
トッピングは、メニューの単価を上げるだけでなく、お客様に小さな幸せを提供する要素でもあります。
(例)ネギ好きなお客様には、ネギたっぷりの「ネギ増しトッピング」をご用意する。
- 価格よりも満足度を大切に: トッピングは、価格を抑えることよりも、お客様に「嬉しい!」と感じていただけるものを優先しましょう。ネギ増しなのにネギ好きが満足できない量ではガッカリさせてしまいリピートは望めません。
写真と説明文はアピール上手
メニューには、料理の写真だけでなく、食材や調理法、味付けなどの詳しい説明文を添えましょう。
(例)「2日間かけてじっくり煮込んだカレーライス」のように、調理法へのこだわりを伝える。
(例)「20種類のスパイスを使用したカレーライス」のように、食材へのこだわりを伝える。
(例)「50年継ぎ足し秘伝のタレを加えたカレーライス」のように、歴史を付加価値として加える。
価格設定は正直に
価格設定は、原価率だけでなく、お客様が「納得できる価格」であることが大切です。
- 粗利益額で考える: 原価率だけでなく、商品によっては粗利益額で価格を決定しましょう。
- 付加価値をプラス: メニューに付加価値を加え、お客様に「この価格なら納得」と思っていただけるように工夫してみてください。
値上げは慎重に
値上げをする場合は、お客様にできるだけ負担をかけないようにという考えも素晴らしいことかもしれません。
ですが値上げをしないことにより店舗を継続できない、スタッフを確保できない、美味しさを維持できない、となってはお客さんとってもっと残念に感じてしまいます。
お客さんはあくまでリピートしている商品・サービスに満足しているからこそ
再来店しているのでクオリティが下げないために値上げは必要かと思います。
ただし、単なる値上げだけでなく、追加注文をもらうことで値上げを最小限にすることは可能です。
例えば
ラーメンを100円上げなければならないが、50円だけ値上げする代わりに、味玉付きラーメンを新設し、そちらを注文してもらうように誘導する。
価格はわかりやすく
細かい値上げで、価格ラインを複数つくるのは避け、お客様にわかりやすい価格設定を心がけましょう。
例
530円
580円
630円
680円
値上げ後↓
550円
580円
610円
650円
680円
にするのではなく
549円
599円
649円
699円
など価格ラインを4と9だけにする。
メニュー構成改善のポイント
- お客様目線で考える: メニューはお客様が選ぶもの。常に「お客様が選びやすいか」「満足できるか」を意識しましょう。
- メニューの役割を理解する: メニューは、お客様が「食べたい!」と思うものを選び、満足していただくための大切なツールです。
- 適正なメニュー数を設定する: メニューは多ければいいというものではありません。お店の業態やコンセプトによりますが、20~40種類程度のメニューと、本日のおすすめがあれば、お客様は十分に楽しめます。
- メニューブックは最高の案内人: 写真や説明文を充実させ、お客様にとってわかりやすく、魅力的なメニューブックを作成しましょう。
- 常に改善を: メニューは一度作ったら終わりではありません。お客様の反応を見ながら、常に改善していくことが大切です。
- 来店頻度に応じたおすすめ: 来店頻度が高いお客様には、おすすめメニューを充実させると、さらに喜んでいただけます。その際は、グランドメニューを少し絞ると、お客様は選びやすくなります。
まとめ
メニュー構成は、お客様の満足度を高め、お店の売上を左右する、とても大切な要素です。
メニュー数をただ増やすのではなく、お客様の視点に立ち、メニューブックを工夫し、今回お伝えした改善例を参考に、あなたのお店ならではのメニュー構成を追求してみてください。
迷ったらご相談くださいね。
それでは一日一改善で顔晴りましょう(^^♪