
お盆休みが終わって営業が戻り始めると、売上は動いているのに、なぜか手元にお金が残らない。そんな感覚が出てくることがあります。
この時期は、食材の仕入れ、スタッフの勤務時間、お客様の注文の仕方が、休み前とは少し変わりやすいタイミングです。ひとつひとつは小さなズレでも、重なると利益に響いてきます。
忙しい営業の中で、すべてを一度に見直すのは大変です。まずは今週の数字を少しだけ並べてみる。そこから見えてくることがあるかもしれません。
お盆明けは、店の数字にズレが出やすい時期です
夏場の現場では、食材の管理にいつも以上に気を使います。暑さで傷みやすい食材があったり、お盆中の客数を読み切れず、仕込みが余ってしまったりすることもあります。
一方で、人の配置はすぐには変えられません。休み明けでスタッフが揃わない日もあれば、念のため多めに入ってもらった日に、思ったほど客足が戻らないこともあります。
お客様の注文も同じです。少人数での来店が増えたり、軽めの注文が中心になったりすると、売上はあるのに客単価が休み前より下がっている場合があります。
どれか一つが悪いというより、原価、人件費、客単価の小さなズレが重なっていることが多いように感じます。
まずは5つの数字を並べてみる
私が飲食店の相談を受けるときも、最初から難しい分析をするわけではありません。まず、今ある数字を並べて、どこが以前と変わったのかを一緒に見ていきます。
- お盆明け1週間の売上と原価率
- 冷蔵庫に残っている在庫と廃棄予定の食材
- この1週間のスタッフ勤務時間と人件費
- お盆前とお盆明けの客単価
- 家賃、通信費、保険など毎月出ていく固定費
数字を見てみると、「仕入れが増えたと思っていたけれど、実は勤務時間のほうが大きく変わっていた」ということもあります。反対に、人件費を気にしていたものの、原因は廃棄ロスだったという店もあります。
感覚だけで決めず、売上表や仕入れ表と照らし合わせると、今触るべき場所が少し見えやすくなります。
現場が忙しいほど、細かい数字を見る時間は後回しになりがちです。私も飲食店の現場で働いていたときは、営業を回すことに追われ、閉店後に数字まで確認できない日がありました。だからこそ、毎日完璧に見るのではなく、週に一度だけでも同じ曜日、同じ時間に確認する形のほうが続けやすいと思います。
原価と人件費は、小さく調整してみる
数字のズレが見つかっても、大きく変える必要はありません。仕込み量を一品だけ調整する。ピーク前後のシフトを30分見直す。売れ残りやすい食材の発注日をずらす。こうした小さな調整から始める方法があります。
原価率も、すべての商品を同じ数字で考えると、実際の動きが見えにくくなります。よく出る商品、利益を取りたい商品、季節で価格が変わる商品を分けて見るだけでも、判断しやすくなります。
人件費も同じで、一日の合計だけでなく、ピーク帯と落ち着く時間帯を分けてみると、無理なく調整できるところが見つかることがあります。
明日の営業前に、30分だけ見てみる
貯金が増えないときは、店全体に大きな問題があるとは限りません。仕込み、シフト、客単価の小さなズレが、そのままになっているだけかもしれません。
まずは明日の営業前に30分だけ、直近1週間の売上表と仕入れ表を開いてみてください。前の週と違う数字を一つ見つける。それだけでも、次に試すことが決めやすくなります。
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