Sotogofunコラム
夏場に味がブレるのはスタッフのせいではなく仕組みが原因
飲食店経営者・店長向け実務コラム
「昨日と今日で味が違う」と指摘されたことはありませんか。
特に気温が上がる時期になると、こうした品質のバラつきが増えます。生蕎麦や出汁のような繊細な食材ほど、その傾向が顕著です。多くの飲食店経営者は「スタッフの技術不足」だと考えますが、実は別のところに原因があります。
それは「やり方が統一されていない」ということです。
気温が高くなると、食材の劣化速度が上がります。同時に、繁忙時間帯の業務量も増える季節です。
そうした環境下で、各スタッフが自分のやり方で仕込みや管理をしていると、どうしても品質にブレが生じます。
「今日は出汁の火加減が強かった」「生蕎麦の保管温度がいつもと違った」といった小さなズレが、お客さんの口に直結します。
品質を守るには「マニュアル化」が必須
繁忙期や季節の変わり目だからこそ、仕込みの手順と確認項目を明文化することが重要です。これは「スタッフを信用していない」ということではなく、むしろ「誰もが同じレベルで提供できる環境を作る」ための投資です。
例えば、生蕎麦の場合なら以下のような項目を決めておきます。
現場で使えるチェックポイント
- 納品時の色・香りの確認方法
- 冷蔵保管の温度(何度以下か)
- 開封後の使用期限(何時間まで使用可能か)
- 毎日チェックする時間帯と担当者
- 異常を発見した時の報告ルート
出汁であれば、加熱温度・冷却方法・保管容器の種類・毎日の味見チェック項目など、数値で示せる部分を増やすことです。
食材の「横展開」で管理数を減らす
もう一つ、暑い時期に役立つ工夫があります。それは「食材の種類を適正化する」ことです。
現在のメニュー構成で、特定の食材が1メニューにしか使われていないケースがあります。例えば、ある種類の野菜や調味料が「このメニューだけ」という状態です。こうした単独使用食材は、使い切る前に劣化しやすく、在庫管理も複雑になります。
複数のメニューで同じ食材を使うようにすれば、回転速度が上がり、鮮度を保ちながら効率的に使い切ることができます。結果として、管理対象の食材数が減り、スタッフの負担も軽くなります。
日付管理を「見える化」する
そして、最後に実装したいのが「日付管理の仕組み」です。油性マジックと養生テープを組み合わせた簡単な方法で構いません。重要なのは、誰が見ても「いつから保管されているのか」が一瞬でわかること。
特に生蕎麦や出汁のような日々使う食材には、仕込み時間と担当者名も記入しておくと、品質が落ちた時に原因追跡が簡単になります。
明日からできる一手
今週中に、最も品質トラブルが多い食材(生蕎麦なら生蕎麦、出汁なら出汁)に絞って、仕込みと保管のマニュアルを1枚作ってみてください。「温度」「時間」「チェック項目」の3つだけで構いません。
それをキッチンに貼り、毎日チェックボックスに印をつける。この習慣が定着すれば、スタッフの技術レベルに関わらず、安定した品質を提供できるようになります。
味のブレは、実は「ルールがない」ことから生まれています。
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マニュアル化と標準化により、スタッフの教育不足や繁忙時の品質低下を防ぐ
単独使用食材を他メニューへ横展開し、食材数を適正化することで効率と鮮度を両立させる
油性マジックと養生テープで日付管理を確実にする簡単な工夫

