2025年の大晦日、いかがお過ごしでしょうか。
今年も残すところあとわずか。経営者として、あるいは現場のリーダーとして、この一年を全力で駆け抜けてきたあなたにとって、今は少しだけ足を止めて、新しい年を展望する貴重な時間かと思います。
「来年こそは、もっと良い年にしたい」
そう願う一方で、先行きの見えない社会情勢や相次ぐ制度変更に、拭いきれない不安を抱えているのではないでしょうか。
おそらくあなたは今、こんな風に考えていませんか?
「大きなイベントがあるから、きっと景気は上向くはずだ」と自分に言い聞かせたり、逆に「相次ぐ法改正や増税で、うちのような店(会社)はもう立ち行かなくなるのではないか」と、夜も眠れないほど悲観的になったり。
あるいは、今の現状を直視するのが怖くて、「なんとかなるだろう」と準備を後回しにしてしまっているかもしれません。
しかし、2026年を生き残り、さらなる飛躍を遂げるために必要なのは、根拠のない「明るい希望」でも、過度な「恐れ」でもありません。多くの成功している経営者が共通して持っている、ある「視点」こそが、あなたの来年の運命を分けることになります。
その視点を取り入れるだけで、あなたの言葉には重みが加わり、スタッフは迷いなくあなたについてくるようになるでしょう。そして、取引先や顧客からも「この人なら信頼できる」と確固たる支持を得られるようになります。
なぜ、多くの人が「期待」と「不安」の間で揺れ動いてしまうのでしょうか。
その原因は、私たちが無意識のうちに「楽観的」か「悲観的」かのどちらかに思考を極端に振ってしまうからです。
「来年は大きなイベントがあるから景気が良くなるだろう」という楽観的な考えは、一見ポジティブですが、実は経営を危険にさらします。先見の明がないと判断されれば、社員は「この社長についていって大丈夫か」と疑念を抱き、銀行や取引先も融資や契約を躊躇するようになります。
一方で、「残業が厳しくなるからもう終わりだ」「客足が遠のくに違いない」という悲観的な考えは、組織のエネルギーを奪います。リーダーが常に暗い顔をしていれば、優秀なスタッフから順番にあなたの元を去っていくでしょう。
では、2026年という激動の年を勝ち抜くための「正解」は何でしょうか。
それは、徹底的な「現実主義」を貫くことです。
感情を一度脇に置き、数字という事実だけを直視してください。
例えば、2026年に向けた具体的な対策として、以下のプロセスを予算計画に落とし込む必要があります。
- 労働環境の現実化: 社員の残業を月45時間以内に収めた場合、不足する労働力は何時間分か。それを補うためのパート・アルバイト採用コストはいくら必要か。
- 減収リスクの具体化: 営業時間の変更で顧客が20%減ると予想されるなら、その減収分を補うための「テイクアウト」や「新サービス」の目標額をいくらに設定すべきか。
- コストの明確化: 楽観的な期待に頼らず、確定している増税や物価変動をあらかじめ経費として予算に組み込む。
このように、一つひとつ「現実的な数字」で埋めていく作業こそが、理想を現実化する唯一の道です。理想をただの夢で終わらせないために、具体的にどうすれば実現できるかを数字で語る。それこそが、2026年に求められる経営のあり方です。
「一年の計は元旦にあり」と言われます。
この年末年始の静かな時間を使って、あなたのビジネスの「現実」を数字で書き出してみてください。
まずは、来年の予想される支出と、法改正による影響を1枚の紙に書き出すことから始めてみませんか?
それでは2026年も一日一改善で顔晴りましょう(^^♪
