今、飲食店のサブスクリプション導入が
凄い増えていますね。
以前もお伝えさせて頂きましたが
飲食店のサブスクリプション導入について
小島は警鐘を鳴らしたいと思います。
なので今日は飲食店のサブスクリプションは
危険だという理由と
サブスクリプション成功の必要項目をお伝えさせて頂きますね。
元々サブスクリプションは・・・
元々サブスクリプションは、高額の商品を
一定期間毎月定額で支払うことで安価に利用できることで始まりました。
例えば、私も使用しているillustratorやPhotoshop。
購入すると二つで10万以上するものを
毎月定額でillustrator、2,480円やPhotoshop980円で使用できたりします。
こうして、安価に利用できることでillustratorやPhotoshopなどを
提供するadobeは増収増益を達成できました。
デアゴスティーニも同様ですね。
本来10万ほどする商品を切り売りにすることで
安価に少しずつ体験させることで好調な収益を得ています。
では、飲食店ではどうでしょうか。
先日、報道番組で下記のような放送されていましたが、
どれも数千円で利用できる価格。
これのサブスクリプションを購入すると
1か月は何回利用しても良いというサービス。
これがどういうことかというと、
まず、お客様の利用頻度をコントロールできない。
牛角のサブスクリプションは発売してすぐに人気で
販売中止に。
席数が限られている飲食店は不向きなんです。
最初に高額払って利用できなければ、不満足になります。
そして、利用回数が少なければ損する。
これを感じるとサブスクリプションを解約となります。
お店としては利用してもらわなければ利があるシステム。
反対にお客様は利用しないと損するシステム。
商売はお互いに利があるから続けることができます。
どちらかが不利益を受けるこのシステムは難しいといえます。
もし、このサブスクリプションを導入するのなら、
しっかりと双方に利がある内容にしていかないと継続は厳しいので
じっくりと戦略を練る必要があります。
この放送された中でも、
「クラフトビールを定額で1日1杯飲める」
これはうまく利用していると思います。
ただクラフトビールは原価高いので収益の仕組みを考えてから。
ちゃんと数字で仕組みを作っていかないと危険です。
どんぶり勘定では難しいです。
例えば、クラフトビール原価300円とすると、
来店の度に300円のキャッシュアウトが発生します。
利益率10%だと3000円にあたります。
この店舗の場合 週2回利用で 8回利用(※原価を300円と想定)で粗利0。
週3来店の場合、月12日だと、3600円で粗利▲1200円
1来店1000円の利用で(原価30%)粗利700円
12来店で粗利8400円
サブスクリプションで▲1200円だから
実粗利7200円で1来店あたり600円の粗利なので
1来店100円経費がかかっている。
ということは10%分なので
通常利益率10%この場合はこのサブスクリプション利用のお客様からは
利益がないということになります。
もちろん、
サブスクリプション利用客が連れを連れてくればその分収益が出る。
この可能性もありますし、
席が空いている。
スタッフの余裕がある。
満席感を出したい。
広告宣伝費として利用したい。
こういう目的で導入するのもありと思います。
先ほどのクラフトビールの例は、しっかりと考えた上で
サブスクリプションを導入したと思います。
メイン商材だけどそれだけで終わらない商品。
それでいてわかりやすいサブスクリプション内容。
ただ、単品商売でサブスクリプションを導入したりすると
個人飲食店は怪我をしそうなのはお分かりいただけたと思います。
飲食店でサブスクリプション導入するなら
なので飲食店でサブスクリプションを導入するなら、
以下のことを考えていくことが大事といえます。
- 単品商売ではやらない
→ラーメン・丼・食べ放題などサブスクリプションだけで完結するもの - 数字で予算計画をたてる
→収益構造を数字で把握する - 理想で考えない
→・サブスクリプション利用者が連れを連れてくる、
・追加してくれるなど甘い期待は持たない - あくまでフロントエンド商品として使う
→集客商品であることを理解する。
・サブスクリプションで儲けようとしない
(お客様を損させない) - バックエンドを売るストーリーを考え伝える
→お客様も喜んでお店も喜ぶもの - 制限をかけるけどシンプル
→回数制限を付けない
( ◯ ◯ ◯ はダメ、◯ ◯ ◯ は1回だけなど) - サブスクリプション利用者が通常利用する期待は持たない
→サブスクリプション利用者はサブスクリプション利用者 - 薄利多売で絶対に考えない
→大手チェーンのやり方。外食では厳しい
以上、これだけのことを考えなければならない
サブスクリプション。
安易に導入するのは危険と思えます。
もちろん、期間限定でやるのなら
大賛成!
です。
まず、小さくやってみて
ちゃんと数字で検証して考える。
そして、スタッフとともに考える。
スタッフを巻き込む。
独りでやらない。
このことを心にとめてドンドン行動していきましょう!