飲食店にとって、1月は年末年始の賑わいが嘘のように静まり返ってしまう時期ですよね。実際、この時期はどうやって乗り切ろうかと悩んでいる方も多いのではないでしょうか?
自分はSotogo fun運営責任者の小島です。24年間飲食店の現場に立ち、様々な業態と役職を経験してきました。現在はコンサルタントとして、多くの飲食店をサポートしています。
この記事では、1月の閑散期をただ乗り切るのではなく、むしろ「未来への投資期間」として捉え、売上アップにつなげるための具体的な方法を5つお伝えします。
1. 閑散期だからこそできる!現状分析でお店の課題を明確にしよう
閑散期は、普段なかなかできないことにじっくり取り組むチャンスです。まずは、お店の現状を把握することから始めましょう。
- 客足はどうだったか? 新規のお客様とリピーターのお客様、どちらが多かったでしょうか? もし、立地が良いのに客足が伸び悩んでいるなら、リピーターが少ないのかもしれません。
- 売上はどんな感じだった? 過去の売上データを振り返ってみましょう。曜日や時間帯によって、売上にムラがあるはずです。 特に売上が低い曜日や時間帯を把握することで、対策を練りやすくなります。
- どんなお客様が来てくれているの? 顧客リストを活用して、お客様の属性や来店頻度を分析してみましょう。 どんなお客様に多く来店いただいているのか、ターゲット層を明確にすることが重要です。
これらの分析結果から、お店の課題を具体的に洗い出してみましょう。
例えば…
- 平日の夜、お客様が少ない…
- リピーターになってくれるお客様が少ない…
- 客単価が低い…
- お店の存在を知らない人が多い…
などなど。
課題が明確になったら、次はその課題を解決するための具体的な対策を考えます。
2. 集客よりも大切なこと!お店の「中身」を磨こう
売上が落ち込んだ時こそ、集客に力を入れる前に、お店の「中身」を見直すことが大切です。
なぜなら、どんなに集客を頑張っても、お店の魅力がなければお客様は離れていってしまうからです。
具体的には、以下のポイントをチェックしてみましょう。
メニュー
メニューブックのデザインは、お客様が見やすいように工夫されていますか? 3色を基調としたデザインは、視認性が高くおすすめです。
高単価メニューの魅力が、お客様にきちんと伝わっていますか? 食材へのこだわりや調理方法など、想いを込めて伝えましょう。
季節限定メニューはありますか? 旬の食材を使ったメニューは、お客様の心を惹きつけます。
原価ばかりを気にしていませんか? お客様に「価値」を感じてもらえるようなメニュー作りを心がけましょう。
お店のコンセプト
お店のコンセプトは、お客様に伝わっていますか?
もしコンセプトが変わっているのに、お店の外観や内装が以前のままなら、お客様に違和感を与えてしまうかもしれません。 ファサード(お店の顔)を見直し、コンセプトに合った雰囲気作りをしましょう。
オペレーション
スタッフの接客態度はどうでしょうか? お客様とのコミュニケーションを大切にし、笑顔で気持ちの良い接客を心がけましょう。
お客様をお待たせしていませんか? 効率的なオペレーションを構築し、スムーズなサービスを提供しましょう。
アルバイトスタッフの才能を活かせていますか? 動画作成やSNS発信など、得意なことを任せてみましょう。 新しい風が入ることで、お店が活性化するかもしれません。
商品(料理)
お店の「ウリ」は何ですか? それをさらに磨き上げ、お客様に「ここでしか味わえない」と思ってもらえるような商品を提供しましょう。
定番メニューだけでなく、期間限定メニューや新メニューも取り入れて、お客様を飽きさせないようにしましょう。
他のお店にはない、「ワクワク」するような体験を提供できるお店を目指しましょう。
3. 閑散期は販促戦略を見直すチャンス!
お店の課題を明確にし、「中身」を磨いたら、次は販促戦略を練り直しましょう。
この時、「誰に、何を、どのように伝えるか」を明確にすることが重要です。
- ターゲット層の設定 どんなお客様に来て欲しいのか、具体的にイメージしましょう。 年齢層、性別、職業、ライフスタイルなど、ターゲット層を絞り込むことで、より効果的な販促活動ができます。
- 販促内容の決定
- 既存客向けの販促 常連のお客様には、特別なクーポンや特典よりも、手作りのちょっとしたおつまみなど、心温まるプレゼントの方が喜ばれるでしょう。 また、平日の来店を促すようなオファーも効果的です。
- 新規客向けの販促 お店の「ウリ」を明確に打ち出し、お客様の興味を引くような広告を展開しましょう。 SNSやチラシなどを活用して、お店の認知度を高めることも重要です。
- のぼり お店の前にのぼりを立てることで、遠くからでもお客様の目を引くことができます。 ただし、既製品ののぼりでは、他の店との差別化が難しいので、お店のイメージに合ったオリジナルののぼりを制作しましょう。
- A看板 A看板は、お客様に情報を伝えるための有効なツールです。 時間帯によって表示内容を変えるなど、工夫を凝らしましょう。
- 店頭のメニューブック 店頭にメニューブックを置くと、お客様にプレッシャーを与えてしまう可能性があります。 思い切って撤去してみるのも良いかもしれません。
- イベント開催 バレンタインデーや節分など、季節のイベントに合わせた特別なメニューやイベントを企画しましょう。 また、お店の周年祭なども、お客様に喜んでもらう良い機会です。
- 情報発信
- SNS Instagram、LINE、Facebook、Twitterなど、様々なSNSを活用して、お店の情報を発信しましょう。 写真や動画を効果的に活用することで、お店の魅力をより多くの人に伝えることができます。
- ウェブサイト、グルメサイト お店の情報を掲載することで、新規顧客獲得に繋がります。
- メールマガジン、ニュースレター お客様に最新情報やお得な情報を届け、繋がりを維持しましょう。
- Googleマップ(Googleビジネスプロフィール) お店の情報を充実させることで、検索エンジンのランキングで上位表示されやすくなります。
- 販促物の見直し
- 店頭の看板やポスターなど、販促物のデザインは、お客様に魅力的に映っていますか? お店のコンセプトに合った、見やすく分かりやすいデザインにしましょう。
- 販促物は、常に清潔に保ち、整理整頓された状態を保ちましょう。
- 販促物を増やしすぎると、逆効果になることもあります。 本当に必要なものだけを厳選しましょう。
- 集客効果の測定 販促活動の効果を測定することは、今後の改善に役立ちます。 販促を行う前と後で、客数や売上を比較してみましょう。
4. 閑散期は「仕込み」の時期!未来への投資をしよう
閑散期は、時間に余裕がある貴重な時期です。
この時間を有効活用して、未来への投資をしましょう。
- 人材育成 スタッフのスキルアップ研修を実施しましょう。 接客スキル向上のためのロールプレイングなども効果的です。 アルバイトスタッフにも、動画撮影や編集、SNS運用などを教えて、即戦力として活躍できる場を与えましょう。
- 新メニューの開発 次の繁忙期に向けて、新メニューの開発や試作を行いましょう。 季節の食材を使ったメニュー開発もおすすめです。
- 店舗のメンテナンス 店内を隅々まで清掃し、快適な空間を維持しましょう。 厨房機器の点検やメンテナンスも忘れずに行いましょう。 この機会に、店舗のレイアウトを変更してみるのも良いかもしれません。
- 販促物の準備 次の繁忙期に向けて、ポスターやチラシなどの販促物を準備しておきましょう。 のぼりやA看板などのデザインも検討し、余裕を持って制作しましょう。
5. お客様との絆を育もう!
お客様との関係を深めることは、リピート率向上に繋がります。
- 顧客リストの作成 来店されたお客様の情報を記録し、顧客リストを作成しましょう。 LINEやスタンプカードなどを活用すれば、お客様との繋がりを作りやすくなります。
- お客様への感謝 来店されたお客様には、感謝の気持ちを伝えることを忘れずに。 SNSやメールマガジンなどを活用して、お客様にメッセージを送りましょう。
- お客様の声を聴く お客様アンケートを実施したり、直接意見を伺ったりすることで、お店の改善点が見えてきます。 お客様の声を大切にし、お店作りに活かしましょう。
最後に
1月の閑散期は、売上が落ち込む時期ではありますが、お店を成長させるための貴重な「準備期間」でもあります。
この記事で紹介した方法を参考に、お店の魅力を高め、お客様に愛されるお店作りを目指しましょう。
自分たちも、皆さんのお店がより良くなるように、全力でサポートします。
何か困ったことがあれば、いつでもSotogo funに相談してくださいね。
一緒に一歩ずつ、改善していきましょう!
それでは一日一改善で顔晴りましょう(^^♪