Sotogofunコラム
その新メニューは本当に「地域が必要」としていますか?
飲食店経営者・店長向け実務コラム
原価上昇と季節変動を理由に、つい「新しいメニューを打ち出せば客が戻る」と考えがちです。しかしその判断、自分目線になっていませんか?
現状:「やりたい」と「必要」のズレが集客不振を招く
梅雨時期の集客減は、季節要因であることがほとんどです。ここで「新メニューを開発しよう」と動く店舗が多いのですが、その判断基準は多くの場合、こうなっています。
よくある判断:
「原価が上がったから、利益率の高い夏メニューを作りたい」
「夏に向けて涼しいメニューを出したい」
「他店が新メニューを出しているから、うちも」
これらは全て店側の都合です。お客さんが「それを欲しているのか」という視点が抜け落ちています。
参考記事「やりたいことより地域に必要な店になろう」でも触れられていますが、繁盛店になる条件は「自分がやりたいこと」ではなく「地域が必要としていること」です。
メニュー開発でも、この原則は変わりません。
問題の本質:集客減は「メニューの問題」ではなく「認知の問題」
梅雨時期の売上低迷は、実は新メニュー開発では解決しません。理由は単純で、季節変動による客足の減少だからです。
むしろ、ここでメニュー投入に注力すると、以下の悪循環に陥ります。
負の連鎖:
1. 新メニューに時間・コストを割く
2. お客さんの反応が鈍い(そもそも認知されていないため)
3. 「新メニューが悪いのか」と再度開発に追われる
4. 季節が変わっても「手遅れ」な状態に
集客を増やしたいなら、メニューより先に「今の既存客に、どう情報を届けるか」「新規客をどう呼び込むか」を考えてください。
優先順位を正す:「判断」より「行動」を整理する
梅雨時期の売上対策は、以下の順番で考えてください。
01 認知施策
既存客へのSNS発信、Googleビジネスプロフィール更新、チラシ配布など、「今いる客層に何度も触れさせる」ことを優先。
02 既存メニューの最適化
「梅雨限定セット」など、既存メニューの組み合わせで季節対応。新規開発より低コスト。
03 データ収集
夏本番(7月〜8月)に向けて、お客さんの声(何が売れているか、どの層が来ているか)を1ヶ月かけて集める。
「夏に向けてメニューを変えたいけど、何がいいか」という悩みが出た時点で、判断ロジックが逆転しています。先に「お客さんが何を求めているか」を知ることが、メニュー開発の出発点です。
チェック:あなたの判断は「店都合」か「客都合」か
以下の項目をチェックしてください。4つ以上当てはまれば、判断がズレています。
現場で使えるチェックポイント
- ✓新メニュー開発が「自分がやりたい」という感覚で進んでいないか
- ✓お客さんへのリサーチ(何が欲しいのか、どの商品が人気か)なしに判断していないか
- ✓原価上昇への対策と、顧客ニーズを同時に考えていないか
- ✓Googleビジネスプロフィールの口コミを確認して、客の本当の不満を読み取っていないか
- ✓SNS上で「何が反応を集めているか」を見ずに新メニューを企画していないか
明日からの行動:「判断を遅延させる」という決断
梅雨時期の集客減を理由に、急いでメニュー変更する必要はありません。むしろ、ここで1ヶ月かけて「お客さんの声」を集めるほうが、後々の成功確度が上がります。
やるべきことは、以下の3つです。
1. Googleビジネスプロフィールの口コミに返信する(24時間以内)
お客さんが何に満足し、何に不満を持つのか。その声が新メニュー開発の最初の情報源です。
2. SNS投稿時に「キーワード検索対策」を入れる
ハッシュタグより、キャプションに自然な形で「○○メニュー」「梅雨対策」などのキーワードを入れ、お客さんの検索意図を掴む。
3. 既存メニューの売上データを整理する
「この季節は何が売れるのか」というパターンが見えれば、新規開発より既存メニュー組み合わせの方が効果的かもしれません。
メニュー開発は「慎重に判断」するべき決断です。決断する前に、必要な情報を集める時間を惜しまないでください。
まとめ 梅雨時期の集客減は、季節要因であり、メニュー開発では解決しません。今優先すべきは「お客さんが何を求めているか」をデータで知ることです。その上で、初めて夏に向けたメニュー戦略が立てられます。判断を遅延させることが、最速の成功につながる時があります。
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やりたいことより地域に必要な店になろう!飲食店開業したけれど上手くいかない理由と対策④
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