Sotogofunコラム
人手不足でスタッフの個性が活きていない理由
飲食店経営者・店長向け実務コラム
営業時間が始まると、いつも同じ顔ぶれが同じポジションに配置される。ホールはAさん、厨房はBさん、レジはCさん。効率的に見えるし、ミスも少ない。でも、ふと気づく。売上は伸びない。スタッフの目が輝いていない。辞める人も多い。
7月から9月は、学生アルバイトの確保が難しくなる季節です。平日の人員が減り、「いつもの配置」を守ることすら難しくなる。そんなときこそ、経営者は気づくべきなのです。「固定配置」が、実は大きな機会損失を生んでいたということに。
スタッフの個性は、配置で活きる
人手不足は、実は「配置を見直す最高のタイミング」です。
ホールが得意なAさんが、実は厨房で料理の細部にこだわりたい性質だったとしたら?レジ業務が淡々としていたCさんが、実は顧客対応で輝く人材だったとしたら?
固定配置では、そうした個性は永遠に眠ったままです。でも、人数が限られた状況では、経営者は「誰に何をやってもらうか」を真剣に考え直さざるを得ません。これが配置の最適化につながります。
例えば、平日の人員が2名しかいない日が増えたとします。いつもと同じ配置では回りません。だから、Dさんの「実は新しいことに挑戦したい」という潜在的な希望に気づき、短時間でもホールとキッチンの両方を経験してもらう。すると、Dさんの視点が広がり、提案の質が変わります。顧客との会話の中で「厨房の工夫」を自然に話すようになる。これが、無料の最高の販促になります。
スタッフが「また来たい」と思える環境をつくる
スタッフが自分の店に食べに来るかどうかは、そのお店が本当に愛されているかのバロメーターです。
配置を工夫して、スタッフが新しい経験をし、自分の個性が活きる場面を増やすと、どうなるか。スタッフは自分の仕事に誇りを持つようになります。「ここなら、自分の工夫が活きる」「ここなら、成長できる」そう感じたスタッフは、休みの日でも「食べに行きたい」と思うようになります。
実は、これが最強の採用ツールにもなります。スタッフが自店舗に食べに来る、友人を連れてくる、SNSで発信する。その背景には、配置の工夫と個性の活用という、地味だけど本質的な経営判断です。
