ゴールデンウィークや繁忙期、飲食店を経営する皆様は本当に目が回る忙しさだと思います。
連日多くのお客様で賑わうのは喜ばしいことですが、その裏で、現場のスタッフは疲労困憊。
特に、入社して間もない新人スタッフにとっては、初めて経験する怒涛のような忙しさに、心身ともに大きな負担がかかっているのではないでしょうか。
もし、この状況を放置してしまうとどうなるでしょう?
疲労が蓄積したスタッフからは笑顔が消え、ミスが増え、お客様へのサービス低下に繋がるかもしれません。
最悪の場合、「もう無理だ…」と感じてしまうスタッフが出てきて、せっかく育ててきた大切な人材が離職してしまう可能性だってあります。
人手不足が深刻化している今、それは経営にとって大きな痛手となるはずです。
しかし、そんな状況を打破する考えがあります。
それは、忙しい時こそ「ゆとり」を生み出すという発想です。
「そんなこと言っても、人手が足りないのに無理だよ」と思われるかもしれません。
確かに、常に余裕があるわけではないでしょう。
しかし、ちょっとした工夫で、スタッフの負担を軽減し、結果的に良い方向へと導くことができるのです。
私自身も、長年飲食業界に身を置き、数々の繁忙期を乗り越えてきました。
その経験から言えることは、ほんの1分の休憩が、想像以上の効果を発揮するということです。
この記事では、ゴールデンウィークのような繁忙期にこそ実践していただきたい、スタッフの疲労を軽減し、離職を防ぎ、お客様に最高のサービスを提供するための具体的な方法です。
今回ご紹介するのは、多忙な中でもスタッフ一人ひとりに「1分間の休憩」を意識的に与えるというシンプルな取り組みです。
具体的には、オープン前やピークタイムの手前などに、ほんの数分で良いので、スタッフが飲み物を飲んで一息ついたり、軽いストレッチをしたりする時間を作ります。
ピーク時でも、状況を見ながら順番に1分だけバックヤードで深呼吸する時間を与えるだけでも効果があります。
「そんな短い時間で何が変わるんだ?」
と思われるかもしれませんが、この短い休憩が、張り詰めていたスタッフの心と体の緊張を解きほぐし、リフレッシュさせる効果があるのです。
例えるなら、連続で走り続けているマラソンランナーに、給水所で一瞬だけ水を渡すようなものです。
ほんの少しの休息が、その後のパフォーマンスを大きく左右します。
大切なのは、全員に公平に休憩の機会を与えること。
誰かだけ特別扱いするのではなく、順番に、そして状況を見ながら休憩を取らせてあげてください。
もし、本当にテンパっているスタッフがいれば、少し長めの休憩を取らせてあげる、体調が悪そうなスタッフには座って休ませてあげるなど、柔軟に対応することも重要です。
この1分間の休憩は、単に疲労回復のためだけではありません。
店長や経営者がスタッフのことを気遣ってくれているというメッセージが伝わり、スタッフの関係性や信頼感を高める効果も期待できます。
「忙しい中でも自分のことを気にかけてくれる」
と感じることで、スタッフはより一層仕事に意欲的に取り組んでくれるはずです。
もちろん、「忙しい時にそんな余裕はない」と感じるかもしれません。
しかし、考えてみてください。
疲弊したスタッフがミスを連発したり、お客様への対応が雑になったりすることの方が、結果的には大きな損失に繋がるのではないでしょうか。
1分の休憩を与えることで、ミスを減らし、サービスの質を向上させ、最終的にはお店全体の生産性を高めることができるのならどちらを選びますか?
さあ、このゴールデンウィーク、少しだけ意識を変えて、スタッフに「ゆとり」をプレゼントしてみませんか?
この小さな取り組みが、繁忙期を乗り切る大きな力となり、その後の店舗運営にも良い影響をもたらしてくれます。
そして、ピーク時はハッキリ言って何をしても間に合わないです。
小島はこれを飲食時代痛感しています。
一気にオーダーが入ってきてその時にお会計や電話などが重なる…。
どうやっても間に合わないんです。
その時はスタッフにいつもこう言っていました。
「大丈夫!フルスピードでやっても間に合わないから(笑)」
「だから逆にゆっくり丁寧にやろう!」
そういうとスタッフはその一瞬、笑顔が見えるんです。
そうした一瞬も大事なんです。
だから1分休憩や、あえて呼吸をさせたり、屈伸させたり、
水を飲ませたりして、連続して行っていた業務を一回止めて断続的な動きにさせるんです。
これを流れの中で柔軟にやるのは最初は難しいと思います。
なので1分休憩というちょっとしたことを上手く取り入れてみてください。
最後にポイントは、必ず1人ずつです。
そしてピークタイムに連続させて1分休憩をさせないことです。
連続で人が少なくなると、少しの遅れを取り戻すのが難しくなります。
そして、あくまでお客さんに迷惑をかけないことが大切です。
お客さんに良い接客とサービス・料理を良い雰囲気で体験してもらうために行うことを忘れないでください。
それでは一日一改善で顔晴りましょう(^^♪