飲食店経営のリアル
夏のメニューを変えても客足が戻らない理由。大事なのは「何を出すか」じゃなくて「誰に届けるか」
梅雨時期の集客減は、新メニューだけでは解決しません。まず、あなたの店の本当の課題を見極めることが先決です。
梅雨時期に「メニューを変えるべき」という思い込み
梅雨から初夏にかけて、多くの飲食店が同じ悩みを抱えます。
「客足が落ちた。夏に向けてメニューを刷新しよう」と判断するわけです。確かに、季節メニューは重要です。しかし、ここに大きな落とし穴があります。
新しいメニューを開発すること自体は、実は営業ツールとしての優先度が低いということです。重要なのは「そのメニューが、どうやってお客さんに届くか」という部分です。
参考記事「集客がうまくいかない飲食店がやりがちな3つの勘違い」でも触れられていますが、集客方法の選択よりも根本的な勘違いを正すことが先です。メニューも同じロジックが当てはまります。
現在のあなたの店の「客足の種類」を把握していますか
客足が減った時点で、本当に必要な分析がこれです。
新規顧客
これまで来たことのない客層
既存顧客
リピートしていた常連層
休止顧客
かつて来ていたが最近来ていない層
梅雨時期の集客減は、この3つのうち「どこが減ったのか」で対策が全く変わります。
例えば、既存顧客(常連)が減った場合、新メニューを開発しても効きません。なぜなら、常連は「そもそも存在を知らない」からです。参考記事「戻ってきていますか?」で指摘されている通り、客足が戻らないのは発信不足です。来店理由を明確に伝え、一度足を運んでもらうことが先です。
一方、新規顧客が減った場合、メニュー開発や外部への情報発信は効果があります。ただし、SNS発信でどの層にリーチするかが決定的に重要です。
梅雨から夏に向けた「正しい3ステップ」
現在の顧客構成を数字で把握する
先月と今月の客足をカテゴリ別に分けてカウント。既存顧客が減った?新規が増えていない?ここが判明すれば、対策は自動的に決まります。
既存顧客向けなら「発信」、新規向けなら「メニュー+SNS」
減った層によって対策の優先順位が全く異なります。メニュー開発の時間を、本当に必要な施策に使っているかを問い直してください。
SNS発信は「ハッシュタグ」ではなく「キーワード検索対策」に力を入れる
Instagramのハッシュタグはもはや効果がありません。キャプションに自然な形でターゲットが検索するキーワードを入れることが現在の必須テクニックです。
「夏限定メニュー」の企画段階でやるべきチェック
新メニュー企画を進める前に、以下を確認しましょう
- このメニューで狙う客層は「既存顧客」か「新規顧客」か、明確になっているか
- 既存顧客向けなら、来店をうながす「告知ルート」が決まっているか(SNS、LINE、口コミなど)
- 新規顧客向けなら、Instagram等で「どのキーワード」で検索される投稿にするか決まっているか
- Googleビジネスプロフィールに新メニューの情報を更新し、来店客の口コミに対して24時間以内に返信する体制が整っているか
- 原価上昇への対応(メニュー価格設定)は、客層の「価格感度」に合わせて調整しているか
土用の丑までのタイムライン
現在が6月初旬。土用の丑まで2ヶ月あります。この期間の活用方法を逆算します。
参考記事「父の日は来店きっかけ&ファン化のチャンス」で述べられているように、季節イベントは来店きっかけです。ただし重要なのは、そこから「リピーター化」をどう仕掛けるかです。
6月中に既存顧客への「来店リマインド」を完了。7月に新メニュー&SNS展開でモメンタムをつける。8月の土用の丑に向けた特別企画で新規を集客する。この流れが現実的です。
まとめ:まず、減った客足が「どのカテゴリの客」なのかを把握し、その層に対する正しい施策を打つ。
新メニュー開発は重要ですが、それは「発信ルートが確保されている状態」で初めて効果を発揮します。明日は、先月と今月の客足データを3つのカテゴリで分けて、実際の減少要因を特定してください。

