人材教育は「点」と「面」で考える
人材教育。
どのようにしていますか?
例えば、
接客五大用語。
「いらっしゃいませ。」
「かしこまりました。」
「少々お待ちください。」
「お待たせいたしました。」
「ありがとうございました。」
七大用語ならプラス
「申し訳ございません。」
「恐れ入ります。」
八大用語ならさらにプラス
「失礼いたします。」
これを朝礼などで皆で言う。
そのあと、一人ずつ言ったり色々なやり方ありますね。
これは面での教育ですよね。
全体で行う教育。
この教育は、習慣化させる、慣れさせるために
有効な教育といえます。
ただ、全体で行うのでやらされている感が
言葉に出てしまうとマイナスになってしまうこと。
懸念材料のひとつです。
効率よく教育出来る。このメリットの反面、
デメリットとして本来の意味が伝わらず、
効果が発揮されない場合が出てくるということ。
料理研修も同じですね。
全体の底上げにはプラス。
だけど、個々に合わせた教育ではないのでどうしても
隙間が出てくる。
その時に少し個々に教育することも大事です。
この2つの例のように面での教育。
本当に大事です。
ただ、それと同様に大事なのが「点」での教育です。
「点」での教育はそのまま、
マンツーマンの教育です。
個々に合った教育をする。
このメリットは、
- スタッフの教育効果が大きい。
- スタッフが大切に思われていると感じる。
- 店長など教育係がスタッフのことを見るようになる。
と大きなメリットがあると思います。
ただ、デメリットもあり、
- 教育係の負担が大きい。
- 教育係の好みで教育がばらつく。不公平感がでる。
- 人材教育のコストが大きい。
こうしてメリットとデメリットを考えますが、
メリットの3.店長など教育係がスタッフのことを見るようになる。
これが大事でこれだけのためにもやる価値はあると思います。
そして、これは経営者にも当てはまるということ。
店長に「面」で教育しているかもしれません。
店長会議や研修などで一斉に教育する。
でも、「点」での教育を店長にしているかどうか?
店長には「面」での教育、「毎日、朝礼をしなさい。」
「点」での教育、「出来ないスタッフがいたら 個々に教えなさい。 」
と教育していながら、経営者は店長に
「面」と「点」、両方の教育をしているのか。
そして、継続して教育できているのか?
店長に「お店のことは任せるから。好きなようにやって。」
という方もいると思います。
でも、教育は続けなければならないんです。
任せる=放棄
任せる=放棄
ではないですよね。
ある大手企業の経営者は、毎日店舗巡回します。
そして全スタッフ、一人一人握手をして
「ありがとう!」
と伝えています。
今の時代、「面」でメール送れば済むことを
わざわざ、全国各地に出向いて全員と握手をする。
そして、スタッフの名前も憶えている。
その企業の勤続年数は数十年が多い!
これから、5Gも始まりより効率化が進むと思います。
ただ、効率ばかりおいかけるのではなく、
非効率なことも同時に続けることが教育にも大事といえます。
教育の小島がお勧めするのが、
- 始めは「点」での教育。
↓ - 基礎教育は「面」で。
↓ - 「面」の教育の後には「点」でフォロー。
↓ - 継続的な教育は「面」と「点」の両面。
↓ - 繰り返す。教育に終わりは無い。
この流れで教育をする。
この教育には、仕事面だけでなく人生やお金、
人のことでも教育する。
自分のためでなく相手のことを考えて教育する。
お店の利益のために仕事を教える。
これだけだと人はついてこないですよね。
お店辞めたら何にも残らない。
それだったらそこまで一生懸命やる必要ない。
と思われても仕方ないと思います。
「あなたのことをあなたの人生を良くするために、
仕事のこともそれ以外のことも教えるから、
何でも相談してね。」
そういう人がいたら、
その人はその人の話を聞きますよね。
反対に、「お店の利益出すためにこの仕事を教えるから」
という人の話を聞きたいと思わないですよね。
こうした、教育する側に求められるのは、
本当は教える能力ではなく、
聞く体制を作ることができる能力
なのです。
優れた指導者は教えることが上手なのではなく、
聞く体制を作るのが上手なのです。
店長が全然話を聞かない。
スタッフがいうこと聞かない。
お客様が聞いてくれない。
さらに・・・
家庭で子どもが話を聞かない・・・。
妻が、夫が、娘が話を聞かない・・・。
何か思い当たることがあったら、
聞く体制を作れているだろうか?
少し考えてみてくださいね。
きっと、お店でも役に立つと思いますよ。