飲食店経営にとって死活問題の
ソーシャルディスタンス。
基本、場の商売である飲食店。
その場である程度の売上の上限が決まってくる。
それなのにソーシャルディスタンスを保たれなけれだならない。
お客さんが待っていても、
席が空いていてもご案内することができない。
ほんとうに歯がゆいですね。。。
今までの通常営業と
ソーシャルディスタンスを保った営業と
経営はどのように変わってくるのか試算してみようと思います。
これを見て頂いて、自店舗だとどんな感じになるかを
イメージして頂いて頂ければ、
何をすべきかがわかりやすいと思いますのでお伝えさせていただきますね。
一例としてこのようなお店だとします。
カウンター:7席
テーブル:2名掛け×4
テーブル:4名掛け×1
計19席のお店。
10坪で家賃坪2万の店舗。
参考売上として
ランチ 30名×1,000円=30,000円
ディナー 20名×3,500円=70,000円
一日平均売上 10万
月売上 250万
原価 (F) 75万 30%
人件費(L) 75万 30%
家賃 (R) 20万 8%
諸経費 20%
利益12% 30万
こうしたお店がソーシャルディスタンスを下記の様に
とった場合、どう数字が変化するのか?
カウンター:7席 → 4席
テーブル:2名掛け×4 → 3
テーブル:4名掛け×1 → 1
計19席のお店。 → 14席
ランチ 20名×1,000円=20,000円
ディナー 14名×3,500円=49,000円
一日平均売上 6万9000円
月売上 1,725,000円 (対比69%)
原価 (F) 517,500 30%
人件費(L) 600,000 34.8%
家賃 (R) 20万 11.6%
諸経費 24%
利益-0.4% ▲6,900円
坪売25万を出していて毎月12%の利益を出していたお店が
一転して赤字経営になってしまいます。
以前と同じ収益を上げるには
客数は限界が来ているので
客単価を上げるとしたら、
ランチは1000円→1500円
ディナーは3500円→5000円
まで上げなければいけません。
150%ほどの客単価を上げることは
ゼロベースで考える必要があると思います。
これは非現実的ですね。
現実的なのが
新たなキャッシュポイントをつくること。
これは何度もお伝えしていますが、
テイクアウトや宅配、通販など最小限の場をしようして
天井の無い売上をつくるもの。
先ほどの参考例で考えると、
売上は約80万減少した。
これを新たなキャッシュポイントで創っていく。
■テイクアウト
ランチのみ 700円×15食=10,500円
月262,500円
■宅配
ディナーのみ 3,500円×3件=10,500円
月262,500円
■通販
5,000円×月10件=50,000円
■店内飲食客単価アップ
ランチ80円×20=1600円×25日=40,000円
ディナー300円×14=4,200円×25日=105,000円
■店内飲食後持ち帰り
1,000円×一日4件×25日=100,000円
まとめると・・・
■テイクアウト月262,500円
■宅配 月 262,500円
■通販 月 50,000円
■店内飲食客単価アップ
ランチ 40,000円
ディナー105,000円
■店内飲食後持ち帰り100,000円
ーーーーーーーーーーーーーーー
合計 月820,000円
このような感じでキャッシュポイントを複数創っていく。
店内飲食にテイクアウトだけで80万、
通販だけで80万・・・。
こうしたひとつプラスで考えるのではなく、
複数で考えてみると良いと思います。
ただ、これだけ今までやっていなかったことを
やるとなるとメチャクチャ忙しいと思います。
逆にいうとこれだけのエネルギーが必要ということです。
テイクアウトだけで80万売るとなると
これらすべてをやるのと同じエネルギー(経営資源)を
テイクアウトに注ぐ必要があるということです。
後は店舗により何がニーズがあって
何が店舗のコンセプトにあっているかで
何をやらないかを決めていく。
そうして残った選りすぐりのものに
エネルギー (経営資源) を注いでいく。
足し算でなくて引き算で考えてみてくださいね。