閉店から数時間後、誰もいないはずの店から煙が上がった。
原因は、閉店作業でゴミ箱に捨てられた揚げカスでした。
最近、飲食店での火災が急増しています。
多くのケースは、少しの不注意が原因で発生しています。
特に注意すべきは「油」です。
火にかけたまま放置する、油汚れが溜まったダクトに引火する、そして、揚げカスの自然発火です。
なぜ、揚げカスが火事の原因になるのか?
揚げカスが火事になるのは、油の「酸化熱」が原因です。熱を持った揚げカスを大量に積み重ねたり、密閉された容器に入れると、余熱と酸素が反応して酸化が加速し、発熱量が増大します。この熱が発火点に達すると、誰もいない閉店後に自然発火してしまうのです。
このリスクを回避するために、いますぐできる3つの対策があります。
答えはシンプル。「冷ます」ことです。
流水で2分以上、手で触れて温かさを感じない(35℃以下)まで冷却してください。
その後に水切りをして、燃えるゴミに出しましょう。
たったこれだけで自然発火のリスクを大幅に下げられます。
火災予防の3原則「冷ます・閉じる・掃除」
揚げカスだけでなく、お店全体の火災リスクを減らすには、日々の徹底した清掃が欠かせません。そこで今日から全スタッフで実践してほしいのが、「冷ます・閉じる・掃除」の3原則です。
- 冷ます:揚げカスは必ず冷ましてから捨てる。
- 閉じる:ガス元栓と電気のブレーカーを閉じる。
- 掃除:フードやダクト、床の油汚れを徹底的に掃除する。
今夜から始める「終業30秒チェック」
閉店作業は忙しいものですが、火事になって全てを失っては元も子もありません。そこで、閉店前に行う「終業30秒チェック」をルーティン化しましょう。
- 揚げカスの冷却状態を確認。
- ガスと電気の元栓・ブレーカーをオフにする。
- フードと床の油汚れを拭き取る。
この簡単なチェックを毎日行うだけで、火災リスクは劇的に減少します。
きれいな厨房は、燃えない厨房です。みんなで協力し、安全な職場を守りましょう。
それでは一日一改善で顔晴りましょう(^^♪